モリタ君とグラフィックデザイン

編集者時代、DTPドカチンディレクター時代、
そしてコピーライター時代。
んで、ディレクター業も増えた昨今。

一度も「デザイナー」という職種を経験していないけど、
ときには発注者として、ときには管理者として、
ときにはブローカーとして、
「グラフィックデザインを見る」という仕事を、
幾度と無く繰り返してきた。

未だに、よいデザインを生み出す公式とかは、
サッパリわからないけど、自分なりに、
信じてもいいと思える基準が、
少しずつ出来上がりつつあったりもする。

その一つが「安定感」だ。

上手く設計出来ていないデザインは、
レイアウトされた文字、画像がふわふわしている。
カンプを揺さぶったら、パーツがぽろぽろ
落ちていきそうな「不安定」さがある。

その「不安定」の構成要素は、
文字の詰めだったり、写真のトリミングだったり、
色調だったり、余白だったり、視線の設計だったりと、
非常に緻密で、ピックアップしていくのは大変なんだけど、
直感的にふわっとしているかどうか、
ここはけっこう重要なんだと思っている。

逆にいいデザインは、
それがどんなにメルヘンであっても、
ガーリーであっても、ファンシーであっても、
どこか「どっしり」とした安定感があって、
目を通しただけなのに、安心させられるものがある。

・・・という感覚、
どれほどの人に共感してもらえるんだろうか・・・


性格のふいっち

「性格の不一致」

彼女の部屋で何となくつぶやいてみた。
とりあえず、無視された。

思いつき様、言葉の響きを発音して試すのは、
職業的な部分も相まって、もはやちょいとした病気だ。

発音してみた結果、「不一致」が「which」ぽくて、
僕の中では、なんだかそれが引っかかった。

「性格のwhich」
「・・・性格のwhich」

今度は無視されずにかぶせてもらえた。
僕らはすかさず、交互に連呼する。

「性格のwhich」
「性格のwhich」
「性格のwhich」
「性格のwhich」

とりあえず、ふたりは目を合わさずに、
言葉の舌触りだけを確かめて、少し笑った。

こんな些細な一致があれば、
僕は楽しく生きていけるのだなあと、
思ったりした。
相手にする方はいい迷惑だろうけども。

(もちろん創作ですよ)