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脳みそのチューニング2016.04.27

名字

 最近、よく「舟木」とまちがえられる、船木です。

 
この名字変換ミスは、スマホやパソコンが
コミュニケーションの主流になった
「打ちまちがい時代」がやってくる前から
ショップや病院でまちがえられていたので、
もう慣れたものですが、ミスを見つけた瞬間、
少し思考が止まりますよね。やられたな、と。
 
「高橋さん」と「髙橋さん」がいるように、
そのふたりの顔や声がちがうように、
漢字にもきっと「人柄」があるんですよね。
 
漢字の話から派生してひとつ。
 
「キラキラネーム」という言葉の意味は、
もう皆さんご存知ですよね。
「名前が変化球」。これがキラキラネームです。
あとは、「DQN(ドキュン)ネーム」。
これも同様の意味として最近使われています。
 
「キラキラネーム」で検索してヒットした
まとめサイトには、実に個性的な名前がずらりと並んでいます。
当て字もさることながら、絶対に読めない名前もあったり。
調べてみてわかったのですが、海外のユーモラスな家庭でも
変化球タイプの名前が流行しているようですね。
知りませんでした。
 
でも、僕は昔から名前ではなく、
「名字が変化球」な人に会うことが多くて。
キラキラネームとはまたちがった角度で
名字に関して違和感を覚えてきたタイプの人間でした。
 
あれは小学6年生の頃。最高学年が最低学年のお世話をしに、
1年生のクラスに出入りして一緒に遊ぶあの時間に出会いました。
 
「えいりゅうでん」。
 
ひらかなで書かれていたので今も漢字はわからないままですが、
十数年経った今でも覚えているほどインパクトがあった名字でした。
 
月日は流れ、高校時代。
友達の紹介で出会った彼の名字もこれもまた面食らいました。
 
「いっぽんやり」。
 
そして名前は『北斗の拳』の主人公。
いかにも強そうな人ですよね。
実際は物腰のやわらかい、いい人でした。
 
そして、ハタチの頃。
アルバイト先で出会ったハーフな見た目が
印象的な彼の名字にも感心しました。
 
「びすた」。
 
彼はパソコンにめっぽう強いわけでもなく、
至ってナチュラルなタイプの好青年でした。
 
名字って、不思議ですよね。
日本には名字が数十万以上と言われていますが、
それぞれの名字に、
マジョリティーとマイノリティーが必ず存在している。
数が多いからその名字はその地では権力がある、
なんて時代も過去にはあったのかもしれません。
でも、今は名字の背景を探るような詮索はせず、
名前と同等に「個性を表すパーツ」だと
認識されているのかな、と考えています。
 
これは当たり前の話かもしれませんが、
この当たり前にしっかり気付けたからこそ、
人それぞれに名字と名前がある意味が、
その漢字である意味が理解できると思うんです。

漢字はアイデンティティーだ。
この意識が浸透すれば名字や名前の
打ちまちがいも根絶できるではないか、
とも思ったりするわけです。
 
というのも、最近、名字を打ちまちがえて
メールを送ってしまった失敗から考えたことなんですけどね。
失敗から学ぶことはたくさんあります。

あと、思い出される名字って強いですよね。
こうやってひとつの話題にもなりますし、
その度に彼・彼女の顔を思い出して、
「元気にしてるかなぁ」と想い更ける時間がつくれる。
名は体を表すって、こういう現象も指すのかもしれません。
 
そうそう、名字も「苗字」という書き方がありますね。
あれのちがいも知っていますか?
気になった方はぜひ調べてみてください。
 
それでは皆さん、よきゴールデンウィークを。
 

船木 俊作

船木 俊作

1991年/新潟県新潟市出身
文系の大学を卒業後、百貨店系の広告制作会社を経て、Rockakuに入社。
メンバー最年少として、リサーチからライティングまで幅広く担当する。
得意なフィールドはフード、アパレルなど。

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